BrochureOKURAYAMA STUDIO
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新たな船出に向けた、姿勢の表明のために

かつてはイサム・ノグチ氏が愛用し、現代においては杉本博司氏と榊田倫之氏の新素材研究所が展覧会で用いたことでも知られている、宮城県の丸森町でしか産出されない特殊な安山岩「伊達冠石」。

明治期より伊達冠石の採石・加工を行い、その場を守り続けている大蔵山スタジオ社が2024年、東京・銀座にてサロン「ザ・ギャラリー東京」を立ち上げる際に、姿勢の表明として制作した冊子のコピーライティングを大隅が担当いたしました。

大蔵山スタジオ社代表の山田能資氏によるオーダーは、山田氏が強く影響を受けたと言う、石や大地について書かれた3つの書物を裏打ちに、船出に向けた新たなステートメントを構築して欲しいということ。

ジークフリート・ギーディオン『永遠の現在ー美術の起源』 ロジェ・カイヨワ『石が書く』 ガストン・バシュラール『大地と意志の夢想』

これらは当然、書き手も背景も異なるものの、哲学者による石、大地に関する語りは重なる部分があり、そこをできる限り丁寧に抽出しながら前段とし、大蔵山スタジオ社が大切にしてきた姿勢に結びつけることを試みました。

タイトルは「畏敬のメチエ(=手仕事)」。

自然物に内包している途方もない時間の蓄積と石、大地への敬いが大蔵山スタジオ社のプロダクトのすべてに込められていることを、この冊子では表現しています。

「それ(=石)は空間を要約し、時間を凝縮している」 ーロジェ・カイヨワ『石が書く』(本冊子より)

Staff Credit

  • デザイン: 宇平剛史
  • コピーライティング: 大隅祐輔
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